ken-ken-kenのブログ

多発性骨髄腫の再々発治療をしております。コメント欄再開しました。どうぞお手柔らかに。

自家移植

なんだかんだで

長い月日が経っているけど

どの辺の治療が大変だったかなぁと

振り返ってみると


自家移植の時が一番しんどかった気がします


自家移植とは

簡単に言うと、自分の骨髄を

いい状態にもっていって

後日自分に戻すという

ほとんどの人はコレを2回するそうです



なんてことないだろう

と思っていましたが

自分の細胞で

こんなにしんどい思いをするとは…

って感じです



嫌だったことを箇条書きしてみます

⑴自分の骨髄が生臭い

⑵口内炎予防に使った口いっぱいの氷

⑶腸炎の併発

⑷腸炎による腹痛と下痢

⑸腸炎の検査の為の便の検査


トイレのたびに

手洗いやうがいをすることとかは

まったく苦になりませんでした

ただ、1日に20回を超える便と

その便を検査とはいえ他人に見せるというのは

本当に精神的に参りました…



⑴〜⑸の苦しみで

当時は妻や担当の先生、看護師さん

誰それ構わず当たり散らしていたと思います


申し訳なかった…







どんな病気でも

お医者さん方は

患者と同じ病気にはなってない人がほとんどで

今までの患者さんからの聞いた話や

先生方がしてきた研究の蓄積で

まるで自分が経験したかのように

いろいろ話をサラッとしてくれるけど


患者自身にとっては

そんな簡単に理解できるの?

ってこともあるわけです


特に、病変からくる痛みなんてのは

同じ病気でも

千差万別ではないかと


患者の立場になってといっても

同じ病気になってない限り

同じ病気だとしても

それは無理と思うんですが…


なんでだろう…


先生方が同調してくれると

なぜだか安心してしまうという


当たり前ですが、それだけ

精神的にも参っているのでしょう


それを上手くいなしてくれていた

担当の先生たち、看護師さん

そして、妻たるや

素晴らしい人だと感じるわけです





病人というのもゲンキンだなぁ…

移植における食事について

移植に関しては自家移植、同種移植を通じて

食事制限・注意事項がありました


本当にざっくりですが

自分の中の印象的な項目をいくつか挙げてみます



①グレープフルーツ禁止

現在もというか永遠に継続みたいですが

しょっちゅう食べるモノでないので気にならない



②アーモンド禁止

現在は食べてもいいみたいですが

もともとわざわざ買ってまで食べていた訳でなく

これも気にならない



③国産モノでなければならない

これは妻が大変で家計は大打撃でした

自分自身は貰いモノをした時に

注意するようにしてました



④ナマモノ禁止

ナマモノの代表的なものは刺身だと思いますが

生の魚介類は人生の食事に全く必要ないもので

これまた何ともなかったです

なので現在も病院の食事には

『刺身禁』

となってるみたいです


因みに食事目的で回転寿司を含む寿司屋には

行った生まれてこのかた行った事がありません


〜お寿司屋さん、鮮魚店の方、漁師さん、本当に失礼な事を言ってごめんなさい〜


生野菜に関しては

これまた妻にかなり苦労をかけました



⑤食べものは食前に2分加熱する

これは自分自身が気をつければいいだけの話

今はしなくていいみたいですが

しないばかりにお腹が痛くなるのは嫌なので

会社での愛妻弁当や

一人でスーパーとかで買った惣菜を食べるときは

必ず加熱するようにしてます



こうやって考えると

①、②、④が特にそうですが

元々食にあまり重きを置いてない性格が

幸いしているなぁと思います


全て自分のワガママを叶えてくれる妻の料理が

この世でイチバンです



そして、全てにおいて

対応している妻

理解して何も文句を言わない娘たちに

感謝なのです

骨髄移植について

自分の治療は

自家移植→同種移植

という流れで行うことになりました


後で記載しますが

自家移植とは自分の良い状態の骨髄を採取して

それを自分にもどす


同種移植とは

いわゆる骨髄移植みたいです


この、同種移植

普通は両親や、きょうだいから

骨髄を提供してもらうのが普通のようですが

自分の場合、両親が高齢

唯一の妹はすい臓を悪くしており

ドナーさんの提供をうけることになりました


同種移植を受けるにあたって

関係者から聞いたフレーズは

【想像を絶するしんどさ】

というコトバでした


本当にしんどいよ、大丈夫⁉︎

と…

軽い気持ちで臨んではダメだと

言いたかったのでしょう



思ったコトは

①じゃあするなってこと?

②想像せないいやん

の二種類でした


この自家移植→同種移植の流れは

自家移植の前に決めないといけなかった気がします


自家移植を2回すれば3〜5年

同種移植を受けると10年くらい

寿命が延びる可能性があり

当時36歳だった自分の

残り3〜5年と10年と考えると

同種移植をした方がいいと思う

という前述した担当医のコトバも

後押しになりました


そして

それをしなければどうしようもないんだから

という割とあっさりした考えもありました



結婚したばかりだし

何も妻や娘たちにも

してあげれてなかったので


先生には伝えました


移植が出来たとしても

100%のカラダに戻るとは

思ってません

ただ、70%くらいまでは

回復したいです



白血病とは違って

完治というコトバがない病気


何が失敗で何が成功なんて

わからないのですから

軽い考えかもしれませんが

やれることはやってみよう

という感覚でした